この記事は
ゲーム「刀剣乱舞」のキャラクター「日向正宗(ひゅうがまさむね)」
について、
オタクの個人的な興味で調べてみた記事です。
このシリーズ記事は、刀剣破壊を含むセリフ・極・回想のネタバレある場合があります
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様々な人の手を渡り歩いた日向正宗

そんなオタクがちょっと踏み込んで調べてみようと思います。
まずは「刀帳」セリフを見てみる
「僕は日向正宗。堅田正宗とか、大垣正宗とも呼ばれるね。元の主のうち、有名どころは石田三成様かな?元来祈ることが役目の僕だけど・・・。うん、今度こそはうまくやるよ」
【新刀剣男士公開 日向正宗(ひゅうがまさむね)】(1/2)
日本刀の代名詞とも言われる「正宗」の短刀。正宗は昔から格の高い刀剣として贈物にされることが多かった。彼の「惜しかった」は諦めの言葉ではない。きっと次があるという許容と感謝である。紀州に在ったこともあり、梅干し作りが得意。— 刀剣乱舞-本丸通信-【公式】 (@tkrb_ht) December 18, 2017
正宗の刀
日向正宗を作刀した正宗は、日本刀いえば「正宗」と呼ばれるくらい有名な刀工。

例えば、
豊前江などの「江の刀」を作刀した郷義弘は、正宗十哲と言われる正宗の弟子の中でも優秀な刀工だったそうです。
大倶利伽羅を作刀した広光は、正宗の門弟だったとか養子だったとか言われています。
現代でいうと、リメイクが発表されて最近話題のFF7のセフィロスの武器は「正宗」と呼びます。

祈ることが役目とは
「祈る事が役目」の解釈ですが🤔
前後の文脈から(石田三成…今度こそはうまくやるよ、から)
- 贈物として送られる正宗としての役割 = 渡った持ち主の加護を祈る事
か、もしくはそれに近いような意味が含まれていると思います。

日向正宗の来歴と呼び名
日向正宗には様々な呼び名があるようです。
時系列での呼ばれ方だと、以下のような感じ。
↓堅田正宗 |
秀吉に仕えていた堅田広澄(かただひろずみ)が所持していたことにより「堅田正宗」と呼ばれる。後に石田三成へ譲ることになります。堅田広澄は関ヶ原の合戦で西軍につき敗退します。 |
↓大垣正宗 |
石田三成が娘婿の福原長堯(ふくはらながたか)へ譲った後、関ヶ原の合戦で福原長堯を敗った水野勝成(みずのかつなり)が大垣城を開場させ戦利品としたことにより「大垣正宗」とも呼ばれている。 |
↓日向正宗 |
借金のカタとして紀州徳川家へ。紀州では以前の持ち主の水野勝成が日向守だったことから「日向正宗」呼び、代々受け継ぐ。後に競売に出され三井家の元にわたるが呼び名は「日向正宗」のまま、現代は三井記念美術館に所蔵される。 |

【新刀剣男士公開 日向正宗(ひゅうがまさむね)】(2/2)
「元の主のうち、有名どころは石田三成様かな? うん、今度こそはうまくやるよ」(cv.梶裕貴) #刀剣乱舞 #とうらぶ #新刀剣男士 pic.twitter.com/4vmAtEkNoJ— 刀剣乱舞-本丸通信-【公式】 (@tkrb_ht) December 18, 2017
前向きだけど、過去は結構気にしてる?「うまくやろう」「惜しかった」について
日向正宗はセリフの端々に「うまくやろう」「惜しかった」と言っているのが、かなり引っかかるキャラクターです。
後ろ向きではないが、そこまで言うかというほど。
- 持ち主が大敗してしまった関ヶ原の西軍側(堅田広澄→石田三成→福原長堯)の刀だった
こともあって、大きな勝ちを見る事ができなかったのが心残りなのかも。

日向正宗のキャラクターデザインを担当いただきました、枢やな氏よりゲーム実装記念の描き下ろしイラストを頂きました!なお、日向正宗が手に入るイベント『連隊戦』は2018年1月16日(火)13:59までとなります△△ #刀剣乱舞 #とうらぶ pic.twitter.com/WWO4Tq6xMQ
— 刀剣乱舞-本丸通信-【公式】 (@tkrb_ht) January 5, 2018
「島原の乱」と日向正宗の関係

関ヶ原の敗戦後、日向正宗は戦利品として水野勝成(みずのかつなり)の元へ渡ります。
その当時、九州で起こったのが
- 幕府VS篭城軍の「島原の乱」
日向正宗の持ち主、水野勝成も「島原の乱」と関わりがあります。
水野勝成(当時の日向正宗の持ち主)と島原の乱との関係
幕府側の水野勝成は福山藩(広島)の大名でしたが、九州へ赴き「島原の乱」の原城篭城戦へ参戦することになります。
水野勝成の一生の戦歴の中では最大の戦死者(100名を超える)を出したそうです。
「〇〇の乱」と呼ばれるのは、反乱側が鎮圧された(負けた)ということ。

「島原の乱」とは
後に島原の乱が起こる起因となる島原藩。
島原藩主「松倉勝家」は、先代の頃から領民から年貢を過重に取り立て、厳しいキリシタン弾圧を行っていたそうです。
そんな中で、領民の酷使や過重な年貢による領民たちの一揆が起こります。
(先代からの政治体制をそのまま引き継いで統治していたとのことで、領民たちも限界だったと思われます)
島原藩主側は「キリシタンの暴走」と主張し鎮圧を試みます。
一揆発生に幕府側も、元々キリシタンの宗教拡大を防ぎたかった思惑もあり、鎮圧の為に動きます。
話がちょっと複雑。
「島原の乱」は
幕府 VS 天草四郎含めたキリシタン
という構図を取ってはいますが、
一面で見れば
島原藩主 VS 重税に発起する領民でもあります。
「キリシタン弾圧に対する反発」とも言えるし「領民の重税に対する反発」とも言えるので、話はちょっと複雑です。
そもそもが年貢などの取り立てが厳しかったことが一揆の原因
篭城した老若男女は皆殺し
最終的に、鎮圧と処刑によって籠城した人々(約3万7千人)は全員が死亡。
老人や女子供に至るまで一人残らず皆殺し。
生き残ったのは「幕府内通者1人のみ」だったらしいです。
- 宗教の弾圧 + 領民を年貢で苦しめた挙句、惨殺
という、ただただ後味の悪い戦い。
(勝利側である幕府側の大名への褒賞も流石になくなったそうです。本当に何も残らない戦い...)
後に一揆を起こした原因が「島原藩主側にある」として、幕府は藩主の松倉勝家を処罰しています。

今度こそ本丸で応えたい。日向正宗の魅力

「祈る事が役目」
というセリフがありますが、
- 贈物として送られる正宗としての役割(加護)
を、人間から期待されながら、
- 日向正宗はどちらかといえば、苦い経験が多かった刀
なのかもしれません。
だからこそ、過去については「惜しかった」と言うし、今度こそ本丸で応えたいと言う気持ちが「うまくやろう」に繋がってきているんだろうと思います。
短刀で見た目に反して大人っぽい。
声優さんの演技の賜物なのか、落ち着いた雰囲気があるのは、短刀の中でも群を抜いている気がします。
「戦績」や「万屋」のセリフも「任せて!」と自信ありげでしっかり者なキャラみたいです。
短刀のキャラとしてはずいぶん大人びた感じ。ギャップがあります。
でも、たまに大丈夫?と心配になる、絶妙に気になるキャラクター

パライソはやっぱり島原の乱?
刀ミュ新作は「日向正宗」の他に「松井江」も出陣します。
彼らの当時の持ち主は「島原の乱」の幕府側に関わっており、新作のパライソは「島原の乱」ではないかと予想されています。

日向正宗についてはあまり詳しくは知らなかったオタクですが、今回で「島原の乱」と関わりがあったことを初めて知りました。
もしパライソが「島原の乱」を舞台にしているならば、波乱が巻き起こる事は間違いなさそうです。
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